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ユーネシア
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はじめまして。  ユーネシアです。  今まで生きてきていろいろ経験してきたので、それらを題材にして皆様に楽しみを贈れればと思います。  とりあえずは短編小説と音楽で紹介していきたいと思います。
 ちなみに矢印のF.B.C.のFはファンタジー、 Bはビハインド Cはカルテャーです。      たとえでいうと小説は突き詰めていくと非現実になる。 なんていうところなんですが、ちょっと表現下手でしたかね。  次はもう少しうまい説明をさせていただきます。  今は早瀬ちからさんに小説をお願いしています。 以後どうぞよろしくお願いいたします。  
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時空短編小説  <未来に起こる事はすでに決まっている> 3話(全3)

2018/07/12 18:59
【F.BC.info】





こんにちはライターの 早瀬 ちから です。 訂正がひとつ。元々の見込みが甘く全3が4話になってしまいました、すいません。 さて異世界にたどり着いた4人は起死回生の策を見出したようですね。 いったいどんな事を… 





【 未来に起こる事はすでに決まっている V】(全V)

 


 永遠に澄み渡って、無限に淀んだこの宇宙の片隅に小さな惑星がある。 豊かさを包容した海と変化に富んだ陸地、それらを透明な気体が包み、命という奇跡に許可を与えて数10億年。 ここにせわしく考えカツカツ動き回る人間という生き物が宇宙の掟にたくらみをくわだてていた。   「組み立てろって言われてもこんな物質ありません、 分析して生み出せ。  こんな化学式ありえません、 実現しろ」 不可能を見つけると喜んで取り付くこの生物はついに未知からの贈り物を形あるものにした。 「こうして見ると大きいな」 「3Dに映し出されたものとはスケールが」 「4人もの人間を、いったいどこへ、どんなになってしまうのだろう」 
 6枚の3角形に包まれた1部屋ほどの物体は発射場に移され、世界が見守る中、ついに発射の時を迎えた。 ボタンは押された。 空間に大きな衝撃波を満たし残像をわずかに残しながら、やがて未知なる時空に送られていった。 「やってのけましたね。ここでひと休みしたいところですがこれから軍の研究部隊ですね」  「ああ、まったく、休む暇なしだよ。 われわれは位相物理班、彼らは電波兵器班だ」  「以前からの研究開発でもう宇宙ステーションからのレーザビーム攻撃と防御をかなり正確なまでに」  「んー、国も電磁波には多大な予算をさいているからなあ、あのカプセルがもたらした技術のおかげだ」  「われわれの行く先もかなり入れ込んでいるみたいですがね」

それから時が経ち位相物理班と軍部のトップ合同会議の場では、   「マシーンの技術者達との合流で相互浸透次元の究明は果された。ご苦労様、では開発部長どうぞ」  「はい、われわれの量子力学を基にして波動関数の収縮を利用して代替系列の相関より加速次元層具象化システムはすでに稼動しそこから…」  「よろしい、その後は私から報告しよう。 T国のサテライト攻撃能力は3ヶ月後われわれの水準を上回っている、防御波基地数12、我国排他的経済水域下鉱脈発掘90万Ku……」  「それは見過ごせませんな! すぐさま対抗措置を」     なんとマシーン開発技術のおかげで敵国の将来が、未来を見ることが可能になっていたのだ。  敵国もしかり、本来分らない事が分かってしまう。 この技術を基に戦術倍倍ゲームは加速して行き、衝突が多発し戦いの火蓋が切られる危うさが迫っていた。

 

時空を駆け抜けた先の、4人が異生物と暮らす未来の地球。      「こんなことになってしまって今思うよ、やり直すことが出来たら妻と正面から向き合って最初から…」  「結婚していたの?」女が言った  「私は倒産して行き詰った。 しかし事業は引き継いでやって行くと将来ある社員達が約束してくれた。だからこの道を選んだ、この報酬もいくらか会社の役に立つだろうし」もう一人の男が話すと、 「わたしたち選抜の時からお互いプライベートな事は知らされず、話す機会もなかったわね」別の女が言った。  「子供がいるのよ、わたしの子供が、地球に。 命って尊いはね、こんな所にいてあらためて思うわ、 どんなに科学が発達してもそれだけでは命は作り出すことはできない」      「ならば事を起こそう、やつらがいう事は結論だ、真実ではない。 いいかこれは宇宙に対する命の挑戦だ」  ……  「なんと、そんなことは無理だ」  「なぜ?」  「直面する事に対して私は成功だと思うまで諦めない、だから成功しかないんだよ」

計画は緻密に練られ、実行に移された。

「われわれも連れて行かれたあの場所が研究の中枢のようだ」 「あそこへのアクセスキーはコピーさせてもらった、武器の用意はいいね」  「では、最初にだれが、」  「わたしが行く」女性が言った。 「これはとても危険な事なんだよ」  「だからわたしが行く」   「え、」   「わたしはどうなってもいいの、このプロジェクトに参加した時から覚悟はできている。 でもわたしの子はわたしの命を受け継いでこれから生きるの、その権利をもらって産まれたの。 どんなにかけ離れたところにいても。 だからわたしが今やらなければならないの」           突入する。 だれもいない。  技術、ノウハウを盗み出す。  だがこの惑星の3人の科学者が奥の方にいた。 男が武器を向けた。 前から彼らを注視していた彼女がそれを静止し、与えられていた翻訳機で話しかけた。 「タイムマシンを作りたいの。 それを地球に、人類が危ないというメッセージを乗せて、 救いたいの、わたしの子供を」 

数ヵ月後光るマシーンがそこにあった。     「なぜあそこで話しかけたんだ?」   「あんな閑散とした所に3人だけ、しかもひそひそ話していた、なんか少し悲しそうな、感じたわ、私と通じるなにか」   「この星の中枢にも反主流派がいたなんて、 しかも、もし人類が滅亡しなければこの惑星の今がどうなるか知りたい、だなんて」  「軍部の1部が協力してくれたのは大きかった、本体に気付かれづにここまでこれた」 「どこにも少数派はいるものよ」 救世主の指はスイッチの上に置かれた、  「わたしたちの願い。 届け」



次回へ続く



                 

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時空短編小説  <未来に起こる事はすでに決まっている> 2話(全3)

2018/07/07 20:20
【F.BC.info】




こんにちはライターの 早瀬 ちから です。 お待たせしました、第2話です。 前回はほぼ背景説明でしたが、これからはぐんぐん踏み込んでいきますので、どうぞお楽しみください。





【 未来に起こる事はすでに決まっている U】(全V)






大変なものが到着した地球。 もはやこれはどこかの地球外生物がメッセージとして落としたものではないかと考えられた。        「博士、まずはこの多量な文章を解読することから…」  「んーカプセルをあけるため得た以前のノウハウがあるからそう困難なことではないだろう」      そして……  「博士、解読が完了しました。 大変です。 これは一緒にあった設計図を説明する文章です」  「ほうー、設計図の。 なんの設計図なのだ」   「それが、とんでもないもののようで、それで分かったのはあの数種類の金属のようなものは設計図にある構造体の大部分をしめる物質の実物であり、なんとそれらは映し出されたあの物体を作成するためのツールのようなので、」  「なに、あれを組み立てる?」  「ええ、しかもその内容は現科学技術水準の上を行くものだらけで…」  「うー、どうやら、これはー、 えらいものを抱え込んでしまったようだ。あの未知なるものを作れということか、 いったいなぜ、なんのために、どんな生物が」                この結果は世界の要人を集めた会議で検討され、その意図は分からずも、人類の挑戦ととらえ、旺盛な追求心、達成意欲の元で全世界の技術、資金を結集させてあの物を組み立てるということに結論づけされた。

 
 さて、こちらは未知なる物体どころではなく未知なる生物がやってきたあの惑星。      自分達とは違う形をした生き物を目の前にして驚きと戸惑いが。  そして蘇生した4体の生き物は口のような器官を動かし声を発した。 その意味は進んだ翻訳ノウハウで訳された。   「ココワ、ドコ、アナタタチハ」  その生き物はぎこちない動きであたりを見回し、お互いをかばうようにして不安な様子。  「ウー、イマワ、イツ、ナントイウ」   この遭遇には惑星の住民に大きな驚愕が、しかしそれにまさる興味も存在した。  そのわけは、実はとても科学が進んだこの惑星の生物は驚くべきもくろみをもってして目の前の生き物を受け入れたのである。

 そのプロジェクトで過去に交わされた彼らの会話とは、  「平行次元の相互浸透は遠い昔の話だ」  「そう、我々は多元宇宙の自発的対称性の破裂時に発生する分裂世界を行き来して未来にも過去にも」  「物はそれでいい、だが生物はもはやインフレーションにおける量子重力波のプレッシャーには耐えられるようにはなったが、さかのぼる時限位相には…」  「現段階では生ものは過去にはNOか。 それと我々のタイムマシンもデフレーション過程でのいわゆる複数泡の突破に耐えられない、現段階では」  「確かに」           なんと彼らは異なる時空の枠組みを応用して同じ場所の未来、過去に移送する科学をすでに得ていたのである。    「ではどのようにして、ここにどんな生命体が存在していて、なぜ消滅したかの正しい検証を」  「生き証人を」  「んー」  「タイムマシーン自体が無理なら情報物質を過去に送る、その生物と我々の知能が交われる媒体を乗せて」  「ほう」  「そこでマシンを作らせてその生物をこちらに移送させるんだよ」  「あーそれは……   製作できるのか、しかもその生物が消滅する前の近い時間におくらないと、そして正しくこの場所へ戻さないと、願わくば我々が生きているうちに」  「いくつかの難関があるな、ひとつ間違えれば異元宇宙のもくずだ」

 現れた生物は詳しく調べられ結果が出た。 そう、彼らは見事にやってのけたのである。 タイムマシンはこの星の原住民を乗せて時の流れを加速して正確に帰還した。 今まさにこの大切なお客様からこの天体の謎が解き明かされようとしていた。     「体調はいかがですか、ご気分は?」 「アー、ワルクハナイデス」 「あなた方は時間を飛び越えて今、同じ星にいるんですよ。あなたたちの暦でいうと今はおよそ3000年です」  「ウー、ナント、ソンナコトガ」      当然理解できず困惑した元の住民は丁寧に現実を説明され、ようやく落ち着きをとりもどし、未来人の過去への検証へ協力した。         「アルダケノギジュツヲケッシュウシテ、コノキカイヲセイゾウシテ、ワレワレハノリコミマシタ。 ソノギジュツノオカゲデカガクガススミ、デンジハエネルギーナドノオウヨウワエンジュクシマシタ」  「なるほど、そしてあなた方が立つ時の世の中の状況は?」  「ニタイコクガキョウダイニナリ、フオンナドウセイガセカイヲシハイシテイマシタ」  「おう、それは。 もしや」     
 新住民は驚き、奮起し解明をすすめた。 そしてさらなる丹念な聞き取りと現惑星での重力波などによる破壊の痕跡や微量の放射能などの緻密な調査データーを併せ持って、元生物の滅亡はなんとお互いの戦いの果てであるという結論を導き出した。  それを正しく論証され、自分たちがその後他から移り住んだ生物であることもさとされた男女各2名の過去からのお客様は時間をかけた末、納得に至り大きな落胆と絶望を背負った。 出産経験のある若い女性達を含む明晰で健全な選び抜かれた4人は、 「ウケトメガタイガシンジツナノダ。 アー、
ノコシテキタカゾクガ、 コドモタチガ……」         その後生活を保障された意志の強い勇気あるメンバーはお互い話し合った。 「モウドウシヨウモナイコトナノカ、ワレワレヨンメイダケガコンナミライニ」 そして長くて深い憂いの末とんでもない策略を見出したのである。   「ソレニカケヨウ、ソレガセイコウシタノナラバ」
高知能生物が生息する未知なる惑星に希少な希望と躍動が芽生え生きづいた。


次回へ続く
    
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時空短編小説  <未来に起こる事はすでに決まっている> 1話(全3)

2018/06/17 16:58
【F.BC.info】




こんにちはライターの 早瀬 ちから です。 もしタイムマシーンが出来たら未来にはいけるが過去にはいけない、なぜなら歴史がかえられてしまうから、と言われます。 また映画や小説に未来のことを知ってしまい、それが悪い事なので今から道を選び直し結果を変えるというのがありますが、ここでは違って未来に起こることはどんなことをしても変える事は出来ないというお話です。しばしの間お付き合い下さい。 





【 未来に起こる事はすでに決まっている T】(全V)



 

ある中東の砂漠に銀色の人ほどの大きさのカプセルが落下した。 それは異様な光を放ち周囲の砂をエキゾチックな色に染めていた。 そのカプセルは信号を発信していてそれを感知した国の軍隊がすみやかに回収し、正体を調べにかかった。 
その物体は金属のようで違うようで、外側を開けるためにさまざまな方法をとったがどうしても開けることが出来なかった。 さらに表面には得体の知れない文字が刻まれていて、これは重大な事ではないかと大騒ぎになった。 そこでその国とつながりがある大国へ連絡を取り解明を依頼した。 

 大国に運ばれたカプセルは軍隊、科学者に丹念に調べられた。 外側の物質は地球上のどこにも存在しないもので、難解な文字も歴史上どの地域にもないものだった。 学者は自国にとどまらず世界中からトップクラスの研究者を呼び集め、科学のすいを尽くし事にあたった。 また宇宙から日夜届くあらゆる信号やその他解明につながる事象を調べまくった。 
そして長い年月の末ようやくその文字のおおよその意味が理解できるようになった。 その内容はなんとこのカプセルを開ける方法のようだった。 その方法とはある種の素粒子と電磁波を用いて超自然現象を実現して行うもので、現代の科学技術の最先端の一歩先をいくものだった。

 どうやらこの物体は地球上のものではなく宇宙から飛来したものではないかと結論づけられ、世界中の国家中枢、科学者達は興奮し実現に向けて全力を尽くした。 そしてようやくこの未知なるカプセルを開ける日が訪れた。 その現場はある特殊環境状態におかれ周囲には高エネルギーの発射装置がそなえられ、関係者たちは安全な場所から見守った。 
そしてついに開始のボタンが押された。 物体はものすごい光に囲まれ、やがて周囲が白くまた銀色もおびた霧の様なものに包まれ、その後防御された人達にもある圧力さえ感じさせる変異事象が生じた。 色、形状さえも変化するような位相状態がしばらく続きそして静まっていった。

 さて、もやが晴れてきた。  そしてそこに現れたものは!!  その情景に関係者達全員は絶大なる驚愕と大きなため息をもらした。 なんとそこには中心に3Dのような状態に映し出された物体が、そばには金属のサンプルのような物が、そしてカプセルに彫られていた文字で構成された文章と設計図のような物が存在していたのである。

 

 話しは変わり、ここは地球暦で言えばおよそ3000年。 ある惑星に生物が営んでいた。 その文明はかなり高度に発展していて、核はおろか物質、エネルギー、ダークマター、宇宙次元など謎へ挑戦しているとても知的なものであった。 彼らは元々ほかの天体にいたがある危機的なことが起き、この惑星に移り住んだ。 
高い科学力で生きれる環境を作り出し生活圏を確立し、学問科学、文化を形成していったのである。 またこの惑星が過去にどのような風であったかの研究もされていて、おおよその事は分かっていて以前に生物が存在していたこと、ある程度の文明を有していたなども解明されていた。 しかしその生き物が正確にどんな生態をしていたのか、なぜいなくなったのかなどの謎は解けずにいた。
 
 そんな中、この生物にとって画期的なニュースーが広まった。 ある物体が宇宙から飛来し研究機関に引き取られたというものだった。 それは三角錐を上下に合わせ、どの面も同じ面積を持った6枚の三角形で形成された金属のような物で、大きさは地球でいえば家の1部屋ぐらいで怪しい光を放っていた。 
それはすぐに開けようとされ、さほどの困難もなく実現した。 そこでは大きな驚きというよりも待ちに待ったものがついに現れたという感動が支配していた。 そして中からはなんとライフスーツに包まれた生き物が現れたのである。 その4体は生命維持のため仮死状態のようになっていたが手馴れた行程で蘇生の処置がなされその生命体は息を吹き返した。 
 
この星の生物はすでに広い宇宙の中でいくつかの天体の知的生物とのコミュニケーションを持っていてお互いの行き来も可能となっていて、さらに時間を超越したある種の移動も可能にしていた。  しかしこの出来事は現時点においてのすべての科学技術を集結して、物質と宇宙、時限、さらには生命との究極的とも言える関わりに挑戦したものであった。 動き出した生命体はスーツを脱ぎ、頭部の覆いをとった。 そこには2本の足で立ち、2本の手のようなもの、中心に胴体、一番上には対になった感受器官を有した生き物がいた。



次回へ続く
  
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ファンタジー短編小説  瑠美 3話(全3) 

2018/05/24 18:11
【F.BC.info】


こんにちはライターの 早瀬 ちから です。 もう最終話になりました。 短編は早いですね。 それだけにさらっと読めるのでどうでしょうか。  “瑠美の身にトラブルが、そのあとこんな展開が待っていたのです”



                    【 瑠美 V話 】 (全V)


 そこでなんと信じがたいことが起きたのだ!   エッチなことをされた瑠美が表情も変えずにそのままやりすごしたのだ。  嫌がらなかったのだ。  それを見た別のファンは当然驚いた。  彼らにはその出来事がスローモーションのようにその脳裏に焼きついた。  その話が伝わりその手のファンがまねをし始めたが彼女はかまわずやり過ごした。  さらに多くのファンに取り囲まれたこともあった。  そうなれば物理的に先に進まないので身体能力のすぐれた瑠美はさらっと身をこなし固まりを器用にすり抜けた.  そんなところがまたうけて、そのことがアイドル神話となって広まりさらに多くの人気を獲得していった。  勢いづいた瑠美は誰一人アンドロイドであるという疑いを持たない中で、スケールの大きなニュースターとしてトップの座へと上り詰めていった。

 渡航して2ヶ月が過ぎようとしている頃、あの国の王様が取引企業の者から外国でのアイドル騒ぎの話を聞き、その映像をみてそれがクララであることを知った。  王様はとても驚き何たることかと強い怒りをおぼえた。  と同時にアンドロイドにこんな裏切りができるものなのかと疑問をいだき、どうしてやろうかと考えあぐねた。

 一方瑠美はデビューの頃から態度が変わらないとの印象も良く、アイドルファン以外の人気も集め揺ぎ無い地位を確保していった。  芸能界では頂点を極めたらあとは守りに転じる、まわりは1番を狙っている。 上を目指すだけではない。  そのような空気に多くの人をよろこばせ、より強く好かれるという瑠美の中の向上ソフトがやり場を探しはじめていた。
 そんな中やはりこんなことが起きてしまった。   絶大な人気に嫉妬した人間のアイドルが瑠美の悪口を言いふらし始めたのだ。  「あの子なんか変、不感症じゃない?」  そうするとほかのアイドル達が追い討ちをかける。  「変態、気持ち悪い!」  その悪意にほだされて、いままで瑠美の人気に押されていた芸能人たちの中にも陰口をたたく者が現れた。  「あんなことされてどうして拒否しないのか」、何故という疑問が頭をもたげはじめたのである。  基本的にポジティブに設計された彼女の肩にクエスチョンマークが引っかかった。
 
 芸能人の罵倒はメディアにも乗り、ファンの間にも「冷たい、気持ちが読めない」などと口走るものが現れ始めた。  人気に陰りが出始めた。  それでも瑠美の振る舞いは変わらない。  感動を与えようと、ひとの気持ちを理解しようと努めた。  しかしそれとは裏腹に人が集まれば中傷と勝手なうわさが舞った。  あたかも貯めこんだ心の“おり”を吐き出すかのごとく、たわむれは彼女のパーソナリティーを傷つけ、負のイメージ育てていった。
 ファンはそっぽを向き、加速するように人気は下がり続けた。  瑠美にはなぜこんな急展開になったのか分からない、魅惑的なターコイズブルーの瞳の深い輝きは変わらないのに…… 人の移ろう心というものは彼女の分析能力の枠を超えていた。  離れていったものは戻らずそんな状況に断念した瑠美は帰国を決心した。
  
 銀色のマシーンは近づいた陽光を翼に受けながら人の形をした精密な機械を乗せて白い雲海を滑るように西へ向かう。  瑠美の頭脳には「未達成」のログが始めて焼き付けられた。  巧妙な人間は技術者にいくつかの感情回路を瑠美に決して組み込ませなかった。  人々に喜びを与える為に作られた瑠美、もし彼女に逆に「嬉しいという感情」を共感するにとどまらず受けいれるごく小さなチップが植え込まれていたなら、その先にちがうストーリーが展開していただろう。

 帰国して皇室に戻ったクララを見た王様は、ガッと目を見開き「おまえ、どんな面を下げて、恥ずかしくないのか」と叫んだ。  それに対してクララは平然と首をかしげた。


                                             【完】



 案内役のユーネシアです。メカ頭脳が意思をもったら、というSFはよくありますが、恥という文化が根付いた国ではロボットは人との対話で最終点までは到達出来ないのでしょうかね。あとこの小説を読んでちょっと瑠美サイドの気持になりました、彼女は人間ではないのに不思議ですね。    さて次回も早瀬ちからさんが、グッとくる物語を届けてくれるそうです。乞うご期待を。  Fin presentforrumi































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ファンタジー短編小説  瑠美 2話(全3)

2018/05/20 16:00
【by/F.B.C.info】



こんにちはライターの 早瀬 ちから です。早くも昨日に続いて第2話! さらに ワクワク度上昇です “ なんとクララはこんな手を打ってきたのです”



                   【 瑠美 U 】 (全V)



 クララは思い切って王様にこう打ち明けた。    「偉大なる大王様、この身においておそれ多くも願い事があるのです。今のままでは私の行いに限界があります。もっと高度な介護技術を身につけて皇室の方々により大きな喜びをほどこしたいのです。その為には医療の知識が必要なのです」 澄んだ目がさらに熱く語りかける。  「この国ではわたしたちには医療行為が許されていません。外国に勉強に行かせてください」  王様は驚いた。と同時にある思いも頭をよぎった。丁寧さ、正確さにおいては、医者の手にまさっている。これに医学の知識が加わればと感じたことがあった。  しかしこの国の定めをかえるのは、時期尚早と。 一方クララがそのようにして技術を持ち帰り皇室内でまず試してみて、うまくいくようであれば医療が充実してるとはいえないこの国の現状を改善できるのではないか、さらには自国でのロボット・アンドロイド産業の発展のきっかけになるのではないかとも考えた。 
 王様は口を開いた。「クララよ、そこまで……おまえはさすがじゃのう、 で行きたい国というのはおまえのことだ、もう決まっているのだろう」  クララの答えはなんと彼女の製造国であった。  王様はこう返した 「クララよ、あの国はロボットが幅広く活躍しているが、特に外国からのアンドロイドの流入には強い規制があるのだぞ」 それに対してはすでに対策済みの利口な彼女はこういった。 「人として行かせてほしいのです」  その国との親交の深さから皇室の人間の入国に対しての特別な計らいがあるのをクララは知っていた。 ほとんど審査、検査無しの扱い、しかも見かけも精巧に作られた彼女は顔立ちだけをその国ふうに少し変えれば人間として問題なしと。
 王様は考えた。クララの可能性、献身的な姿勢、自国の発展。彼にしてみれば国の定めを変えることの容易さ。 そして王様を見つめる真剣なまなざしが最後に心を動かした。「3ヶ月だけだぞ、終えたらすぐにもどってくるんだ」 人間にはあまりにも短いその期間も彼女にとっては十分であった。  クララは深く頭を下げ、次の週にはもう人として旅立った。案の定入国もすんなりと済み、その地を踏んだらこちらのもの。  すぐに行動に移す。その足は医療機関ではなく芸能プロダクションへ。その容姿、すでに研究済みのふるまいはプロダクション所属の結果にすぐさま結びついた。
 そこで付けられた芸名は「瑠美」  彼女は思ったとおりその美貌と素質、歌もパフォーマンスも取得の早さ。 そして異国の匂いを残したエキゾチックな風情からどんどん人気をあつめていった。  ハードスケジュールも全然つらくない。 あっという間に大勢のファンを獲得し、人々は優美な姿と歌声に酔いしれた。  その姿を見て瑠美もまた共感を得た。
   そんな順調な日々の中、ファンとのふれあいの会場である事件が起きた。一人のファンが瑠美にエッチな行いをしたのだ。 それを見て付き人はそのファンを引き離した。そこでなんと信じがたいことがおきたのだ!

次回へ続く






















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ファンタジー短編小説  瑠美 1話(全3)  

2018/05/19 19:54
〈by/F.B.C. info〉




こんにちはライターの 早瀬 ちから です。 今回は不思議にして、さりげなく切ない物語です。短編なのでワクワクしながらすぐに読み切れてしまいますよ。


                     【 瑠美 T 】 (全V)


 そこは科学技術が進歩した社会。  ロボットがいろいろな分野で活躍するようになり、その中でもアンドロイド型が人とのやりとりにおいて主役となっていた。 介護の分野では人はほとんど労働をすることなく、中でも高度な水準のアンドロイドが多くの業務を担っていた。
 その現場では相手の感情を理解することがもっとも重要とされるので彼らは、うれしい、苦しい、好き、といった基本的な人間の感情を共感できるように作られていた。 輸出も盛んに行われていて特に金持ちの国はその需要が多く、その製造国と友好関係にあるアラブの王国の皇室で輸入された女性型のアンドロイドが働いていた。
 その名前は 「クララ」。   彼女はとても精巧に作られていてかつ美しい面持ちをしていた。洗練された顔の作り、そこに共存するわずかなあどけなさ、そして人の気持ちを躍動させる魅力をかねそろえていた。 仕事ぶりも高く評価されていて皇室内ではとても王様にかわいがられていた。 さらにクララには合格点をとることによって次にはより高い目標を目指すというソフトウエアーが埋め込まれていた。
 いくつかの人間感情を共感できる彼女はそのソフトと高度なメカニズムをもってして、より多くの人をより強く喜ばせる、好かれるようになる、という目的が最上階に位置するように自然とコアな部分で形成されていった。

 ある日彼女は外国の情報に目をとめた。そこでは女性アイドルが何百万という人を深く感動させているシーンがあった。 そのアイドルは魅力的だった。 でもクララの目にはアイドルの器量よりも自分のそれが勝っていると映った。 クララの中で介護職に従事するという仕切りは最上階に位置するコアによって取り払われた。 そしてなんと彼女のソフトはこの場を卒業して芸能の世界でのステップアップというカリュキラムを行動メイン回路に投入した。
 その国ではアンドロイドは情緒を売り物にする行いや、医療行為なども禁止されていて発覚したときはすぐに解体廃棄されてしまうことをクララは知っていた。  そこでクララはあの外国の情報を入手した。 行政をはじめ文化、人々の生活等々。 そこではアンドロイドは芸能活動や簡単な医療行為もこなしていて規制がゆるいことを知った。  しかしそれとともに知ったのはアンドロイドは人と同じ結果を出しても同じ目では当然見られず、残念なことにワンランク下の評価しか得られていない状況であった。

 そこで高度な知能を持ったクララはある作戦を練り思い切って王様にこう打ち明けた。

次回へ続く

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